社員インタビュー

20年以上の電子書籍開発の経験を活かして、AI開発、そしてデータ開発へとチャレンジを続けています

データ開発 課長 T.K.さん 2018年5月参画 大手メーカーに新卒として入社し、電子書籍かかわるビジネスにソフトウェアエンジニアとして20年以上従事。新しいことへのチャレンジを目指し、2018年にギリアに参画。

AIにかかわるきっかけは「手書き」

新卒入社してすぐに、電子書籍にかかわるビジネスに従事し、そこから20年以上革新的なデジタル・エクスペリエンス戦略を提案、実現してきました。出版社とのかかわりが多いことから書籍にかかわる知見も増えていき、データフォーマットの標準化に取り組む中で、せっかく電子書籍の端末があるのだからメモ帳を作ろうとなりました。メモをどんなメーカーのデバイスでも共有できるようにという考えのもと、各メーカーと議論を繰り返し、徐々に手書きについての知見を深めていきました。
時を同じく、社内の他部門で手書き端末の研究開発が行われており、その担当者とも協力できないか会話をしていく中で、今度AIの会社を立ち上げるという話を耳にしました。面白そうですねという一言から「一緒にやらないか」と声をかけてくれたのが、後に当社の代表取締役となる齋藤さんでした。

わくわくする気持ちを求めてAI分野に挑戦

電子書籍の分野では、海外のメーカーと標準化に取り組んだり、日本の出版社が出資するラボで座長を務めたりしていました。大きなビジネスになったなという喜びや安心感の一方で、新しいことへのチャレンジやわくわくすることへの渇望を感じている時に、AIの会社に声をかけてもらいました。
元々メーカーに就職したのも、自分が開発にかかわったものを使っている人を電車で見かけた時に、心の中で「私が作ったものを使ってくれてありがとう」と思えるような、人に気に入って使ってもらえるものを作りたいという理由でした。大規模な案件が多いAIの分野ではそういった気持ちを再び得られる可能性が高いと感じて、チャレンジしてみることに決めました。

同僚への相談やトライ&エラーを繰り返して理解を深める

AIのすごさは漠然とわかっていましたが、それまで触れてこなかった技術領域なので、正直大変な部分が多かったです。自分で調べたり、定期的に開催されている社内勉強会で知見を吸収するのはもちろんですが、顧客の期待に沿うような成果を残す、という部分でまだまだ大きな差があると感じました。
ターニングポイントは、参画して半年後くらいにかかわったコンクリートのヒビ検出の案件です。技術面でも行き詰った時期でしたが、AI技術に詳しい同僚に相談しながら案件を進めていました。当時の自分はAI初心者だったので、その同僚が話している内容が理解できずにいましたが、何とか理解しようと時間をかけて自分で整理をする事を繰り返していくうちに、だんだんと理解できるようになりました。その後もトライ&エラーを繰り返し、私自身も想定していなかったような成果を出すことができました。この小さな成功が徐々に自信につながっていきました。

AIにはなくてはならないデータづくりにチャレンジ

2021年6月にデータ開発を専門とする組織の課長に就任しました。AIの開発では、教師データの質の差が生成されるモデルの質の差につながっていきます。また、想定されていないデータでどのような振る舞いをするのか、といった確認にもデータが必要ですし、結果に対する分析も必要になります。
こういったデータ開発とともに、効率的に分析ができるようになることを目指して業務をしています。
将来的にはそうしたデータ自体の作り方をAIで補助するイメージも持っています。AIで様々なことを簡単に判断ができたり、知見がもらえたり、分析したりするというようなことです。
データ開発で面白いと思うことは、人間がやってきたことが自動的にできるようになっていくことです。作成したデータを目視で確認していたものが、AIで確認できるようになると世界が1ステップ進んだぞという感覚がわきます。



AIの分野でも電子書籍ビジネス時代の経験が活きている

今はデータを作成するという業務に注力していますが、徐々に作成したデータを分析するという部分にも取り組み始めています。
例えば、教師データを作成した際に、その教師データの中に不具合がどれくらいあるのかをAIで分析して、その不具合の部分を修正していくというようなことを導入しようとしています。また、データを作る際に誰がどのくらいの工数をかけたかというのもわかるので、メンバーのパフォーマンスを可視化することができます。そうなった際に、パフォーマンスの数字を見て任せる業務をコントロールすることができるようになりますので、これをうまくシステム化して、まずは部署内で活用していきます。実はこの取り組みには、電子書籍ビジネスで得た経験が活きています。当時は一日に約20万冊を電子化していましたが、データの変換時にやはり不正なデータも入ってきてしまいます。どんなエラーが含まれているのか、どのように管理したら「歩留り」が良くなるか、その時の取り組みで得た知見が現在のデータ開発業務にも役立っています。

様々なバックグラウンドがAIと組み合わさる面白さに期待

私が電子書籍の経験をAIに活かしたように、今あるAIが何か他のものと組み合わせることによって、さらにパチンとはじけて新しいことができるようになるのではないかと常々感じています。今のチームのエンジニアも、全員が元々AIをやっていたわけではありません。それぞれ個性的なバックグラウンドがある中で、それをAIと組み合わせていくということがとても面白いと思います。なので、AIの経験以外にも何か強い経験を持っている方であれば、さらに面白いことができるのではないかと考えています。

「この先にはもっと面白い世界がある」という思い

私の課には社員とアルバイトさんがいます。課を立ち上げてから様々なコミュニケーションをとる中で、今変化を大きく感じるのは、実はアルバイトの皆さんです。最初はアルバイトとして作業を行って頂いているという感じでしたが、私の方から「こんなことをやりたい、将来はこういう風にやっていきたい」という話をしていくうちに、アルバイトの皆さんもそれに共感して「私もやりたい」と言ってくれるようになりました。すると、作業の内容やアウトプットが変わってきていると感じられたのです。学習のために本を買ってほしいとか、作成したデータを本当にAIが理解できるのかさらに学習したいというような声も上がりました。
私は、「この先にはもっと面白い世界がある」ということを信じて業務に取り組むように心がけています。私自身、以前サンノゼ(米カリフォルニア州)に5年間勤務していた際に様々な国の文化や人に触れ、海外の動きって日本とは違う、すごいなということを体感しました。ギリアがもっと規模が大きくなった際に海外にも挑戦できるよう、今から広い視野で何事にも取り組みたいと考えています。

―personal life―
―personal life―

スマートウォッチを購入したことをきっかけに、OFFの日には走るようになりました。その日に走った距離やルートが記録されていくのが面白いと感じています。また、旅行先や出張先でも、知らない街並みを走ってその景色を楽しんでいます。アナハイム(米カリフォルニア州)に行った際は、「ディズニーランドは四角いから一周したら四角く走れるな」などと考えながらと軽い気持ちで走っていたら、道を間違えて球場(エンゼル・スタジアム)まで行ってしまいました。そんなときにも「ディズニーランドと球場は意外と近いんだな」という発見の喜びが感じられることも、走ることが続いてる一つの要因です。

※本インタビューは2022年12月時点のものです

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