ギリア、遺伝的アルゴリズムを応用し、任意のサイズのニューラルネットワークを自動設計する「Ghelia Spectre(ギリア・スペクター)」の技術検証を完了

ギリア株式会社(本社:東京都台東区、代表取締役社長 兼 CEO:清水 亮、以下「ギリア」)は、遺伝的アルゴリズムにより目的に応じたニューラルネットワークを自動的に設計し高度化させるシステム「Ghelia Spectre(ギリア・スペクター)」の技術検証が完了したことを発表いたします。

ギリアはこれまで、「ヒトとAIの共生環境の実現」というミッションのもと、顧客企業に真摯に寄り添いながら数々のPoC(*)を成功させ、株式会社トライグループの「入試問題的中AI」など、実サービスへの導入実績を重ねてまいりました。

*Proof of Concept:コンセプト(概念)の実現可能性を実証すること。概念実証

現在、エッジ(端末)で動作するAIチップは消費電力の問題から、通常用いられる数十から数百メガバイトのニューラルネットワークをそのままのサイズで利用することは難しいと言われています。

そこでギリアは、遺伝的アルゴリズムを応用して、AIが与えられた目的に対して自動的に進化し、最適化・適応化していくことを目指した分散共進化技術「Ghelia Spectre」を開発し、高い精度を維持したまま、ニューラルネットワークのサイズを90%以上縮小することに成功しました。

■Ghelia Spectreについて

遺伝型(genotype)と表現型(phenotype)をもとにニューラルネットワークを生成します。
遺伝型ではニューラルネットワークを構成するパーツを定義し、表現型はパーツの組み合わせを作ることで多様なニューラルネットワークを作り出し、それぞれの結果を評価したのち、遺伝・交配・選抜・淘汰を繰り返して人工的に進化させ、目的に対して最適なニューラルネットワークが育成されます。


図1 ニューラルネットワークが進化したイメージ。黄色が畳み込み処理ブロック、緑はバッチ正則化のみを行うブロック、赤は結合ブロック、青はSOTA論文の知見を取り入れた機能ブロック。


図2 遺伝的進化のイメージ図。遺伝型(genotype)同士を交配させたり突然変異したり淘汰したりする。


図3 全体の進化プロセス図。初期の遺伝型を与えると、自動的に交配して進化する。


図4 実際に生成されたニューラルネットワークの例。
A)遺伝型(genotype):一番左がブループリントと呼ばれる全体構造の外観で、水色で示されたブロックが畳み込みなどネットワークの構造、ピンクで示されているブロックはデータ拡張の手法。


B)表現型(phenotype):genotypeをもとに実際に生成されたニューラルネットワークの構造図。genotypeのブループリントで示された全体構造を維持していることがわかる。

■解説について

なお、当該技術について以下の二つの講演にて解説する予定です。

10月30日15:15〜16:00 AI・人工知能EXPO【秋】 「深層学習の実例と活用方法」
事前申込制(無料) https://reed-speaker.jp/Seminar/202010/aibcqc/top/


11月4日16:00〜17:00 Ghelia Monthly「自動進化するAI技術」
https://ghelia.com/news/news_page_201022


【ギリアについて】
ギリアは、「ヒトとAIの共生環境の実現」を目指して、2017年6月に設立しました。社会や暮らしの様々な場面において、AIによる能力拡張を実現し、課題解決や効率化だけでなくAI技術による喜び・発見・感動体験を提供することをビジョンに、最先端の深層学習技術をあらゆる人が自在に使いこなせるOSを含む統合AIプラットフォームの開発及び提供を行っております。そして、今後世界的な規模で成長が見込まれるAIサービス事業の領域において「世界と戦える日本発のAI事業者」への成長を目指し、事業を展開しております。


【ギリアについて】
: ギリア株式会社
: 清水 亮
: 東京都台東区台東四丁目19番9号
: 2017年6月
: 人工知能及び応用技術に係るコンピュータソフトウェア、システム等の企画・開発・コンサルティング・保守等
URL: https://ghelia.com/
お問合せ先:press@ghelia.com

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